藺牟田池の外輪山 ~後編~
というわけで、藺牟田池の外輪山にあたる竜石からの話になります。
その前に、竜石について小話を一つ。
藺牟田池にはその昔、夫婦の竜が住んでいたそうです。
夫の竜は、夜な夜な抜け出してえびの高原の大浪池に行き、浮気をしていました。
妻竜は、夫を信じつつもある日に大浪池をのぞこうと近くの山に登った所、
近くにいた人間に姿を見られてしまい、妻竜は石になってしまいました。
その石は、竜石としていまも山頂付近に残っています。
私としては、この話が大浪池とつながるのが面白かったです。
それにしても人と同じで、竜にもふらふらしてしまうのがいたんですね。
竜たちにも現代のような法制度が整っていれば、また違う結果が伝承として残っていたかもしれませんね。
夫の竜は、石になった妻竜を見て、泣いて謝ったそうです。
そこですぐさま浮気相手に切り替えなかったあたり、人(?)の心がまだ残っていたのかもしれません。
なんにせよ、浮気は良くないということですが・・・。
さて、それでは登山の話に戻ります。
舟見岳から下山し、竜石に向かいました。
若干傾斜がきつい道です。
ただ、傾斜がある分なのか、たどり着くのは早かったと思います。
竜石ではなく、交蔓山(こかずらやま)という所を登っていたようです。
道を間違えたわけではなく、交蔓山の先の道に竜石があるようです。
交蔓山から下山する必要もないため、竜石にもすぐにたどり着けます。
右に写っているのが、竜石です。
妻の竜はここから大浪池を見ようとしたのですね。
さて、次は山王嶽です。
名前が素晴らしいですね。
ここまでで足がプルプル状態でしたので、竜石で少し休憩を挟んだ後に向かいました。
さすがは山の王といったところでしょうか、岩場を登ることになるとは思いませんでした。
今までの山とは少し状況が異なっています。
ただし、岩場にはロープがあり、そんなに高い岩を登るわけではないので、ロープをしっかり握り、足場を確認しながら行けば大丈夫でした。
木々に囲まれているため、景色は良くはないですが、岩場を登るというのはまた新しい刺激となって達成感もありました。
次が最後の山になります。
名前は片城山(かたしろやま)です。
標高は509mで、外輪山で一番高い山となります。
最後にふさわしい山といえるでしょう。
水分補給をして体を休めてから向かいました。
何とか制覇しました。
片城山も景色はいまいちでした。
景色を求めるなら、飯盛山か竜石がいいと思います。
というわけで、一気に山を下りていきます。
あとちょっとで下山しきる所で、アシナガバチが道の真ん中にいたのが自然の油断ならない所です。
さて、そんなこんなで下山しました。
時間を見ると、愛宕山を登り初めて、片城山を下山しきるまでで2時間ぴったしでした。
飯盛山を含めて、全ての山を登るコース時間が5時間だったので、平均よりは早く行けたと思います。
ただし、はやけりゃ良いというわけではなく、体に負担のない自分のペースで登るのが一番でしょう。
これにて、藺牟田池の外輪山は制覇しました。
全体的に登りやすくて、安全な登山道だったと思います。
それでも登る際は、水分を準備し、足場を確認し、案内図と登山道にあるピンクのリボンや看板等の確認をしっかり行いつつ、登山を楽しんでください。