金峰山にて木の枝を使いこなす
2021-10-23
金峰山は、九州百名山に選定されている山の一つで、開聞岳や野間岳と共に薩摩の三名山とも呼ばれています。
また、美人が寝た横顔にも見えることから「美人岳」とも呼ばれるそうです。
本岳・東岳・北岳に分かれていますが、三つともそんなに離れていないそうなのでまとめて登って行きます。
登山口は県道20号線から小道に入っていけばたどり着きます。
別の道からは、車で山頂近くの駐車場まで行けるようですが、私の登山目的は運動をするためと、苦労して登ると山頂の景色を見た時の達成感がそれだけ大きいためです。
それにせっかく登山道があるならそこへ進むのが、登山者というものでしょう(登山初めて一か月未満の意見です)。
さてさて、山に登る前にまずは何か食べておきたいところ、近くには木花(このはな)館という道の駅があります。
ここには二人の像があります。
一人は伝承上の人物とされるコノハナサクヤヒメ、もう一人は金峰町出身の鎌田要人さんの像です。
コノハナサクヤヒメと夫のニニギノミコトのひ孫は、初代天皇の神武天皇と言われています。
神武天皇も伝承上の人物らしいです。
ちょっとした勉強になりました。
鎌田要人さんは、東京大学出身で参議院議員を務め、鹿児島県知事も務めたすごい方です。
郷土愛に溢れ、市民に親しまれた方と像の土台の裏面に書かれていました。
こちらの像は鹿児島の発展に貢献した方を知るいいきっかけとなりました。
木花館では、お茶菓子とコシヒカリアイスを買いました。
阿久根市の道の駅には、醬油の味がするアイスが売っていましたが、お米の味のアイスも珍しいですね。
お茶菓子を食べているとお茶が無性に飲みたくなりました。
買っておけばよかった・・・。
お茶菓子とアイスで腹を満たした所で、金峰山へと向かっていきます。
登山口には鳥居がありました。
どうやら山頂には、神社がある様子。
登山口へ向かう人は見られませんでしたが、意を決して入っていきます。
登山道は周りに比べて掘ったかのように少し低い位置にあります。
霊峰と言われるだけあると思ったのですが、山がとても静かでした。
ガサゴソという物音もせず、不思議な雰囲気があたりを包みます。
木々はとても高いものばかりでした。
写真に収めましたが、なんだか木々に見られているような感じがします。
ここで身長より少し短い二本の木の枝を見つけました。
山登りの際に、少し早めに歩いたためか平地でも左足の膝に違和を感じる時があります。
この木の枝をトレッキングポール代わりに使えば、負担を軽減できると考えた私は両手に一本ずつ木の枝を持ち、疑似四本足の生物と化して進んでいきます。
登山道についてですが、しばらく登ると車道に出ます。
車道に出る前の道は案内やピンクのリボンを見れば迷うことは基本ないと思います。
しかし、車道から再び登山道に戻った時、足元が草に覆われた道を歩くことになりました。
迷う危険を考え、引き返そうかとも思いましたが、ピンクのリボンを見つけたために進んでいきます。
草をかき分けながら思うことは、この登山道は人があまり通らないのだろうかということでした。今や車道で山頂に向かう人が多いのでしょう。
藪道となった登山道は写真に撮っていません。
あまりとどまりたくなかったので。
少し進むと再び車道へと出ました。
同じような道は通りたくなかったので(そこから先は車道以外の登山道も無かったと思うので)、整備されたアスファルトの道を進んでいきます。
今度は遊歩道への入口を見つけました。
登山道というよりはキャンプ場にありそうな道ですが(遊歩道ですし)、私としてはこれぐらいでもOKです。
先程、藪道を体験した私の許容範囲は大きくなっています。
人は経験を通して心を広くしていくのでしょうね。
遊歩道にはまた目を見張る木がありました。
台風の影響なのか、根っこがなく幹が折れており、他の木々にぶら下がっている状態の木です。
危ないので、真下はくぐらないようにします。
遊歩道の先には社務所(神社の事務所みたいなところ)と金峰神社がありました。
入り口の両側には、狛犬が守護しています。
参拝しようと登りましたが、境内の近くでオオスズメバチが一匹ぶんぶんいっていたので引き返しました。
蜂も神社に行きたかったのでしょう。参拝の横入をしてはいけないのがマナーです。
気を取り直して西側展望台に行きます。
ここには無料の駐車場があり、何台か停まっていました。
展望台からは吹上浜を一望出来ます。
青い海の彼方には甑島が見えます。
のどかな田畑、長い砂浜、どこまでも続く気がしてくる海、いい感じに雲が少しだけかかった青い空、どれも素晴らしい景色でした。
長くなりましたが、最後まで書きます。
続いては、東側展望台です。
こちらからは、桜島が見えました。
もう何度も見てきた山ですが、金峰山から見たのは初めてのためか、また違った山に見えました。お色直しでもしたかのようです。
そして、右側には私が今年中に登りたいと思っている薩摩富士が見えました。
ここから望めると思っていなかったので、少し感動です。
実は私、本岳には行っていません。
正確には行けませんでした。
本岳に向かう道中、耳の近くでぶんぶんと聞きました。
何かを確認するまでもなくすぐに引き返しました。
いつか本岳からの景色も拝みたいものです。
まぁー、ただ藪道は通りたくないので、刈られた後か車で行こうかと思っています。
いいんです、登って景色を味わうことは本日やったので。
下山途中、二本の木の枝も邪魔にならないような草むらに置いてきました。
ありがとう、木の枝。私の膝は本日問題ありませんでした。
登り始めて下山するまでの時間は約2時間といったところでした。
この時期でも汗をかなり掻いたので、飲み物と着替えは忘れずに。
今回長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。