紫尾山 ~よりみち登山~

2021-11-20

 

今回は出水市とさつま町をまたぐ紫尾山へと登って参りました。

さつま町についてですが、紫尾温泉が有名です。

泉質はアルカリ性の硫黄泉でとろとろしているようです。

 

宮之城にある湯気院という和菓子屋さんがあるのですが、ここの生茶だいふくは絶品です。

食べやすい大きさと柔らかさと味の良さがこのお店に行列を作るのでしょう。

 

紫尾山についてですが、標高は1067mと北薩地域では随一の高さとなっています。

鹿児島では数少ない1000m越えの山です。

心してかかりたいと思います。

 

ところがどっこい、登山口までの道は車では通れないとネットにありました。

 

別ルートの山頂までの車道は問題ないようなので、私もそれにならっていきます。

最近は、車で山頂まで行って、ほとんど歩かない登山が増えていますが山を知るのに手段を選んでいては、いつまで経っても山頂の景色を味わうことができません。

あと、たまには楽したいんです!

 

開き直った私は何度も右往左往する車道を進みました。

もう大分進んだところで、上宮神社の鳥居を見かけました。

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上宮神社の鳥居

立派な赤色の鳥居をくぐると、参道というよりも登山道らしき道になっています。

少し進んだところで、足元に案内板が落ちていました。

 

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これは行くしかあるまい

100mは、登山道の感覚だと結構先にありそうですが、巨樹とあるのできっと一際大きなアカガシなのでしょう。

きっとそばには看板もあるはずなので、よっていきます。

上宮神社の道を離れて、アカガシを探しに行きました。

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大きなブナの幹

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これも立派ですね

辺りには、結構な大きさのブナやアカガシがありましたが、巨樹と言われるであろう目的の木は見つかりませんでした。

看板もありません。

 

取り敢えず、ピンクのリボンを目印に進んでいくと、広い砂利道に出ました。

その先には、「下山道」の案内版がありました。

どうやらこの道が本来の紫尾山の登山道のようです。

 

しかし、私はリュックサックも水もタオルも持ち合わせておりません。

少し怖いので、来た道を引き返します。

途中、建物を見かけたのでそちらに行くと、そこが上宮神社でした。

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上宮神社の近くの杉の木 かなり大きいです

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杉の木 静かにたたずんでいます

 

上宮神社には、紫尾山と上宮神社の歴史について書かれた看板がありました。

冠岳に訪れた秦の始皇帝の命を受けた使い(徐福)が、紫尾山にも訪れたそうです。

その使いの徐福は、山頂にて紫の冠の紺を山の神々に奉納したとあります。

紫尾山はこの「紫の紺」から紫尾の名が生まれたそうです。

 

紫の冠の紺という言葉が、私はうまく呑み込めませんでした。

紺は調べても色のことです。紫の冠だけではだめでしょうか?

また、紫尾山の名前の由来は他にもあるようでした。

 

ちなみに、上宮神社の御祭神は「天津日高彦火瓊瓊杵尊」「天津日高彦火火出見尊」とあります。

瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)は、金峰町でも聞く話でコノハナサクヤヒメの夫です。

彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)は彼らの子孫にあたります。

彦火火出見尊は後の初代天皇神武天皇となります。

初代天皇が御祭神の神社と考えると結構な衝撃ですね。

 

上宮神社ですが、このあたりは妙に静けさがあります。

雰囲気が違うといいますか・・・。

失礼のないようにそそくさと退散しました。

 

鳥居へ戻る途中、足元に看板を見つけました。

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目的の木の看板でした

 

はてな?、と思いその先を見てみます。

そこには、半ば朽ちた大樹がありました。

 

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そばには、幹から上の部分が横たわっていました

 

台風や大雨の影響でしょうか。

少なくとも数百年は生きたであろう巨木も積み重ねた年齢と自然の驚異には勝てなかったのでしょう。

 

しかし、その木の周囲には立派で大きなアカガシが何本もありました。

次世代が育っていることにその木は安堵して朽ちていくことができたのではないでしょうか。

 

目的の大樹を見れた私は、鳥居へと戻り山頂を目指します。

山頂近くの駐車場に車を停めて、少し坂道を登ると電波塔に囲まれた所に景観の良いスポットがありました。

 

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八代海と右側に矢筈岳(三角形のところ)

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どっち方面か忘れました

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登頂記念

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桜島かしら?

今度ここに来るときは、登山道から来たいものです。

いい経験となりました。

ありがとうございました。