矢筈岳~山頂にて蜂と出会う~
2021-10-6
本日は、鹿児島県出水市と熊本県水俣市をまたぐ矢筈岳に登っていきました。
この山はファミリー向きということを事前に調査。
出水市からは国道447号線から県道117号線へと入っていきます。
水俣市に向かう途中で右手に4,5台ほど停めれそうなスペースがありそこに駐車、左手には矢筈岳に向かう林道の入口となっています。
林道はゆるやかに登って行きます。
この辺で私の気はゆるんでいました。
ファミリー向けの山だし、こんなもんなのかなと思っていました。
朝の涼しい風を満喫し、コンビニで買ったお菓子を山頂でのんびり食べようと思っていたのです。
しばらく歩くと、左手に看板が立っているのに気づきました。
これが矢筈岳の登山口なのか判断に少し迷いました。
韓国岳と比べて入口が随分狭いからです。
ファミリー向けとありますが、この道に入るファミリーは初心者ではないでしょう。
ファミリー向けにも、ファミリー初心者やファミリー上級者など、枠を作ってほしいです。ここはきっと後者。
木にかかっている案内図を見てようやく得心がいき、奥の方に進んでいきます。
狭い道とやや狭い道を上に登り、横に歩き、周りに人っ子一人いない道を歩いていきます。
草木の枝葉に結んであるピンクのリボンが私にとっては心の支えでした。
周りは自分より背の高い木がならんでおり、自分が今どこまで登ったのかいまいちわかりません。
何合目かの看板がある山はそんなにないのでしょうか。
しばらく歩くと、木陰の道のりにも関わらず、汗びっちょになりました。
息もゼーゼーとなり、こんな状態でイノシシに出会うものなら逃げ切れる自信はありません。
危険生物に出会わないことを祈りながら、進んでいきます。
傾斜面をのぼると足をすべらしました。
小突いた石が坂道をごろごろと下っていきます。
それを眺めながら、後ろに人がいなくて良かったと思いました。
二人以上での登山の注意点を一つ学んだ気がします。
時間は確認していませんが、1時間しないあたりでしょうか、
なんとか山頂にたどり着きました。
手前の山の向こうには八代海が見えます。
右には水俣市が、左には米ノ津町が見えました。
二つの町と市、二つの県の境を見れることがこの矢筈岳の山頂の魅力です。
矢筈岳の標高は687m。見晴らしも含めて景色を堪能するには十分な高さです。
手前の山には、広葉樹林と針葉樹林が混ざっていました。
きっと、針葉樹林の部分は、戦争で焼けて新しく植林したのかもしれません。
山頂からでないと学べない歴史を見た気がします。
景色をぼーっとしながら眺めていた私ですが、ここで蜂の羽の音が聞こえます。
ハッと見上げるとそこにはアシナガバチがいました。
顔が私を向いている = 狙いは私
暗算で計算式を組み立てた私は、逃げました。
あわてず、ゆっくり逃げた方がいいのかもしれません。
けど、距離を取りたくてつい走りました。
10mほど逃げた先でも追ってきたので、もしかしたら巣が近くにあったのかもしれません。秋の蜂は特に攻撃的と聞きます。
転ばないようにきをつけつつ、早歩きで下山します。
その後は羽音も聞こえなくなり、私もようやく安心してお菓子を食べました。山頂で食べる目標は、潰えましたが、ブルボンの抹茶味のチョコは美味かった。
少し下ると女岳に行く道を見つけました。
女岳へは、その看板のある入口から十五分ほどで山頂へとたどり着くことができます。
割と急な坂道を登り、女岳へとたどり着きました。
写真を撮り、下山しようとした際にまた蜂の羽音が聞こえました。
足元を見ます。
オオスズメバチでした。
蜂の最強格のお方です。
慌てて逃げます。
下山した時には、なんだか疲れておりました。
山頂で気が抜けたときになぜか蜂が現れます。
次に行くとしたら冬かなーと、秋に行くのはやめておこうと決意しました。
トラブルもありましたが、矢筈岳の山頂の景色は素晴らしいです。
道もピンクのリボンとロープと看板を確認しながら登れば問題はなかったです。
良い眺めを味わわせて頂きました。